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 本番まであと1日の放課後。
 今日も拓海が見学に来ていた。
 
 「りゅーご、もしかしたら今日も佑志くるかも〜」
 「くるかも〜って?!佑志さん来るのか?!今度は何だ?てか、この前の聞いてねぇや。」
 「龍冴…一度に聞かないで、順番にして…」
 「おぉ、わりぃ…」
 「今日は『Stells』の方の練習があるんだよ〜昨日のは春フェスの話。」
 「春フェスってスプリングフェスタですよねっ!というか、来るって…あのYu-shiさんですかっ?!」
 「おう;あのYu-shiさんだよ・・・俺の憧れのーッ!!」
 
 龍冴はStellsのドラマーであるYu-shiを大尊敬してる為に、テンションが上がって思わず大声で叫んでしまった。
 やっぱり同じドラマーとしては憧れなのだろう。
 
 「龍冴〜その辺にしておかないと…拓海もろ直撃だったみたいだよ…?」
 
 そう。龍冴が拓海のまん前で叫ぶもんだから耳に響いたらしく、再起不能になっている拓海がいた。
 
 「おうっ?!・・・わりぃ、拓海」
 「い、いえ…大丈夫です」
 「…そういや、今年は『Stells』以外は誰が出るんだ?」
 
 「えっとー今年は・・・ヴィジュアルバンドの「ZiON(シオン)」と、シンガーソングライターの「ほしざきさつき」とか、
 今年デビューしてドラマの主題歌とかで有名になった新人アーティストの人たちだよ〜」
 「マジでか。それすげーじゃんっ!良いなぁ〜…フェスタ行きてぇ〜」
 「そうですねぇ〜」
 
 そういう会話を繰り広げているうちに、音楽室のドアが開き、佑志が乗り込んできた。
 
 「よっ!ひじりん♪迎えに来たぞぉ」
 「あ、佑志」
 「おや?見たことない顔が増えてるねー」
 
 龍冴とは今回のように聖を迎えに着たりというのが以前もあったので顔合わせはしている。
 佑志は拓海のことを言っているらしい。
 
 「は、はじめましてっ!!一年の南方 拓海です!!(緊張)」
 「そんなに緊張しなくてもいいよ〜。まぁ、初々しくて良いけどねぇ〜♪それじゃ、ひじりん行くぞぉ〜」
 「じゃぁ拓海のこと任せたよぉ〜りゅーご〜」
 
 がしっ
 ずるずるずるずる…
 
 例の如くまた聖を引きずっていく。
 仮にも170cmオーバーの男子を平気で引きずっていく佑志は凄いと思う。
 少しして、前回と同じように窓の外を見ると後部座席のドアが空き、佑志がまた聖を放り投げていた。
 「ドアが開き」というとこだけが前回と違うが…きっと沙那か千早が乗っていたのだろう。
 そしてこれもまた例の如く、ばびゅんとあっという間に車は見えなくなった。
 
 「・・・聖先輩って、実はとっても天然ですか・・・?」
 「まぁ…オレはアホい言ってんだけどな…そういうこった」
 
 拓海が「とっても」をつけたことに龍冴は否定しなかった。
 
 
 
 
 
 ※聖のその後の練習場面は『Stells』4話につながります。
 
 
 
 
 
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 あとがき
 
 4話〜!1日で2話更新!!(ありえねー)
 この話は本当書くの楽しいなぁ〜*^^*
 
 
 
 ‘06.9.8.(C)Sakuya Hanamai
 
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